リン酸亜鉛処理が創り出す、意匠性の高い板金加工と仕上げとは?結晶が織りなす重厚感テクスチャ

こだわり派のクライアントを抱える工務店様にとって、頭を悩ませるのが「素材の仕上げ」です。

塗装では出せない質感が欲しい、そんな時にこそ提案していただきたいのが、今回ご紹介する溶融亜鉛メッキリン酸処理のコンビネーション(以下、リン酸亜鉛処理)。工務店様が「提案の武器」として使える現場の知識を、職人視点でお届けします。

1. 溶融亜鉛メッキという下地

建築の世界では、錆に強いドブメッキとしてお馴染みの溶融亜鉛メッキ

溶融亜鉛メッキとは、約450℃の高温でドロドロに溶けた亜鉛の槽に、加工した鋼材を浸すことで、表面に厚い亜鉛の膜を形成させる加工技術です。

この加工技術の最大のメリットは、強固な防錆力にあります。亜鉛が鉄の代わりに錆びる犠牲防食という性質によって、沿岸部や湿気の多い京都の路地裏のような環境でも、驚異的な耐久性を発揮します。しかし、通常のメッキ直後の表面はギラギラとした光沢があり、そのままでは内装の意匠として使うには少し主張が強すぎるのが難点でした。

2. リン酸処理がもたらすマットな気品

そのギラつきを抑え、素材の美しさを引き出すのがリン酸処理という仕上げです。 亜鉛メッキを施した表面にリン酸塩の皮膜を形成させることで、化学反応によって結晶の模様が浮かび上がり、落ち着いたマットグレーへと変化します。

この仕上げを施すことで、鉄板はまるで天然の石材やコンクリート、あるいは長年大切に使い込まれた古美術品のような、独特の揺らぎを持つようになります。

3. なぜ選ばれるのか?

  • 塗装では出せない奥行き感

均一に塗られたグレーの塗装は、どうしてもフラットで無機質に見えがちです。対してリン酸処理は、下地の亜鉛結晶の出方によって一枚一枚に微妙なムラが生まれます。この不揃いの美しさが、京都の空間に求められる「質感の奥行き」を生み出します。

  •  キズに強くメンテナンスが簡単

店舗の什器やカウンター、手すりなどは、不特定多数の人が触れるため、摩耗や小傷が避けられません。塗装なら剥げてしまうところですが、この加工は皮膜が非常に強固なため、キズが目立ちにくく、むしろ使い込むほどに表面が馴染んで味わいが増していきます。納品後のメンテナンス性が高いことは、現場を預かる皆様にとっても大きな安心材料になるはずです。

4.  製作・加工時に私たちがこだわっていること

リン酸亜鉛処理、使ってみたいけど難しそうと思われる監督さんも多いかもしれません。実際、この加工には職人の知恵が必要です。

  • 熱による歪みのコントロール: 高温の槽に浸すため、大きな板材は熱で歪みやすい性質があります。歪みを最小限に抑えるための補強の入れ方や、板の厚みの選定について、設計段階からアドバイスさせていただきます。
  • ガス抜き・メッキ抜き穴の設計: 筒状や袋状のパーツを浸す際、穴がないと破裂したりメッキが溜まったりします。意匠を損なわない場所に穴を配置するノウハウが必要です。

5. 土肥板金工業によるリン酸亜鉛処理仕上げの製品例

①デザインの豊富なバリエーション

色の細かい調整や、パターンの密度も選んでいただけます。

②大型の天板への加工及び仕上げ事例

③実際の店舗における使用例

最後に:困ったときはまずお問い合わせください!

京都には、何百年も続く伝統と、常に新しさを求める挑戦が同居しています。
私たち土肥板金工業は、そのどちらにも応えられる技術を提供したいと考えています。
難易度の高い加工や、こだわりの仕上げについてのお悩みは、ぜひ京都の土肥板金工業へご相談ください。
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