こんにちは!京都で創業75年の土肥板金工業です。
すっかり夏本番ですね。今日も京都特有のムワッとした熱気と湿気が体にまとわりつくような蒸し暑さで、工場でもこまめな水分補給と体調管理が欠かせません。
汗が目に入るような暑さのなか、職人たちは今日も制作に取り組んでいます。
さて、そんな夏の熱気にも負けず工場で日々削り出しや曲げ加工を行っていますが、店舗の内装や建築の現場で、空間の雰囲気をガラッと変えてしまうのが「金属の曲線(R)」です。
シャープな直角のデザインも格好いいですが、ふっと柔らかい曲線が入ると、空間全体に一気に高級感や奥行きが生まれます。
見せるための建築金物やオーダーメイドの店舗什器でR曲げをやるとき、ただ機械に通して曲げればいいというわけにはいきません。
仕上げの美しさを一傷も損なわずに、設計通りのラインにピシッと納める。
そこには、現場の職人が手と頭を動かし続けて培ったノウハウがしっかり詰まっています。
今回は、空間の「顔」になる金属パーツを仕立てるときに、私たちがどんなことにこだわって曲げているのかをご紹介します。
1. 意匠材の美しさを殺さない「傷をつけない曲げ」
最近の店舗什器や建築金物で特に人気が高いのが、しっとりとした上品な質感が出る「ステンレスのバイブレーション仕上げ」や「ヘアライン仕上げ」です。
こうした仕上げ材を曲げるときに、一番ヒヤッとするのが「曲げ傷(金型やロールの押し痕)」です。
せっかくの上質な風合いも、一度金型の痕や引っかき傷が入ってしまえば一発で台無しになってしまいます。
土肥板金工業では、こうした繊細な意匠材を扱うとき、次のステップを徹底しています。
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高耐久保護シートの挟み込み:プレスするときに金型と板が直接擦れないよう、現場で選定した高耐久のシートを噛ませて加工します。
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金型の磨き込みと調整:圧力がかかる部分の摩擦を逃がすため、金型自体のメンテとRの立ち上がりの癖をしっかり見極めます。
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最後は職人の目と指先:機械から降ろしたあと、光を当てて表面の微細な歪みや傷がないか、手で触りながら入念に確認します。
「傷を出さずに、質感そのままで曲げる」。当たり前のようで一番手間がかかるこの工程が、高級什器の仕上がりを支えています。
2. ベンダーの「送り曲げ」と「ロール加工」をどう使い分けるか
金属にきれいな曲線をつける方法は、大きく分けて「ベンダー曲げ(プレス)」と「ロール加工」の2つがあります。
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ロール加工:3本のローラーの間に板を通して、ぐるりと綺麗な円筒や緩やかなRをつくる。
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送り曲げ:ベンダー(プレス機)を使い、数センチ刻みに板を少しずつ送りながら、計算された微少な角度で連続して曲げていく。
例えば、巨大な丸柱のカバーや特殊な寸法のRを作りたいとき、工場のロール機ではサイズオーバーで物理的に通らないことがあります。そこで活きてくるのが職人の計算による「送り曲げ」です。
板の端から端まで均一な力加減で少しずつ押し込んでいくことで、大きな構造物であっても継ぎ目がスッと繋がる、美しい曲線が生まれます。
より詳しい比較や使い分けは、こちらの記事をご覧ください↓
3. 土肥板金工業の曲げ加工事例
実際に弊社で加工した、少し癖のある曲げの事例をいくつかご紹介します。
①【ステンレスHL製】反転溶接プロジェクションサイン

ステンレスのヘアライン材を使用し、高い精度が求められる突き出し看板を製作しました。
綺麗な曲げ角度を出すのはもちろん、接合部を反転溶接して徹底的に研磨。溶接の継ぎ目をまったく感じさせない、つるっとした立体感に仕上げています。
詳しい事例内容はこちらをチェック↓
②【高精度・パンチングメタル曲げ加工】歪みを抑えた立体成形

穴がたくさん開いているパンチングメタルは、曲げるときに力が逃げて変な方向に歪んだり、最悪破れたりするかなりデリケートな素材です。
プレスする加減をミリ単位で微調整しながら、歪みを極限まで抑えて立体的に成形しました。
詳しい事例内容はこちらをチェック↓
③【高精度・銅板曲げ加工】

鉄やステンレスとは全く違う「粘り」と「柔らかさ」を持つ銅板。
曲げた後に戻ろうとするスプリングバック(跳ね返り)の計算が難しく、何度もテスト曲げを重ねて寸分の狂いもないRを完成させました。
詳しい事例内容はこちらをチェック↓
4. 図面になる前、ラフスケッチの段階から対応可能
デザイナーさんや設計者さんから、「頭の中にこういうRのイメージがあるけれど、どう作れば綺麗に収まるか分からない」「現場での取り付けやすさまで考慮した構造にしたい」というご相談をよくいただきます。
土肥板金工業では、きちんとしたCAD図面が揃っていなくても、手書きのスケッチやイメージ写真があればそこから一緒に形にしていきます。
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見た目の美しさと製品強度を両立する「曲げ方の提案」
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バイブレーション仕上げなどの表面処理を活かす「加工手順の組み立て」
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現場で職人さんが取り付けるときに苦労しない「ジョイント(継ぎ手)の工夫」
京都でずっと板金に向き合ってきたからこそのノウハウで、クリエイターの頭の中にある理想を現実の金属に落とし込むお手伝いをします。
まとめ:こだわりの建築金物・店舗什器の曲げ加工なら
建築金物やオーダーメイド什器の「R曲げ」は、機械の性能以上に、職人の経験と丁寧な手仕事がそのまま形になる面白い分野です。
ステンレスのバイブレーション仕上げをはじめ、アルミ、銅、鉄など、「これって傷をつけずに曲げられる?」「この綺麗な曲線はどう作る?」といった疑問があれば、いつでも気軽に土肥板金工業まで声をかけてみてください。
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